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診療科のご紹介

泌尿器科

TVM手術

メッシュを用いた骨盤臓器脱(性器脱)の新しい治療法
Tension−free Vaginal Mesh(TVM)手術
従来の手術法を用いた子宮脱、膀胱瘤など膣から骨盤内臓器が脱出してくる骨盤臓器脱(性器脱)に対する治療は弱った膣壁を用いて修復を行うために再発率が高く(30%以上)、子宮自体に病気が無くても子宮を摘出され、前後の膣壁を縫い縮める結果膣が狭くなったり浅くなったりして性交に支障が来すといった問題点がありました。これに対して2000年にフランスの婦人科のグループが開発したTVM手術は弱った膣壁の代わりにポリプロピレン製のメッシュを用いて弱った支持組織をおきかえる手術法で、再発率が低く、原則として子宮は温存出来る体に優しい手術法です。今まで治療が難しかった子宮摘出後の膣断端脱に対しても治療が可能で万能術式であると言えます。
日本には2005年に導入されました。優れた治療成績が知られるにつれ、骨盤臓器脱のゴールドスタンダード術式となろうとしています。特殊な技術を用いるためこの術式を習得するためにはエキスパートによる指導が必要です。
手術は膣の前壁をメッシュで補強しつつ新しい支持を作るTVM−A(前方TVM)と後壁をメッシュで補強しつつ新しい支持を作るTVM−P(後方TVM)の二つの組み合わせで行う。それぞれ30―40分の手技で、膀胱瘤にはTVM―Aを子宮脱にはTVM−AとTVM−Pを両方行う。直腸瘤にはTVM−Pを行う。どちらも膣の壁を縫い縮めることはしないので後で膣が狭くなったり浅くなったりすることはありません。
メッシュはそれぞれ4本の脚を体の中のしっかりした組織に通してあるだけでなので術後早期に腹圧がかかるとずれてしまう可能性があります。そのため当科では入院期間を十分にとり(10日間)術後一週間は腹圧のかからない生活をしてもらうように設定しています。2009年12月末現在約1000例の症例にTVM手術を行い優れた治療成績を収めています。この症例数は日本国内では抜きんでて一位の症例数であります。

TVM手術

腹圧性尿失禁に対するスタンダード術式
−中部尿道スリング手術(TVT手術および、より安全な手術TOT手術)−
当科では2000年9月に腹圧性尿失禁の治療としてTVT手術を開始しました。それ以来原法通りのTVT手術75例行いました(2000年9月−2003年8月)が膀胱を誤って穿刺するなどの合併症が多かったので、より安全な方法に変更しました。まずより安全なTVT手術である腹部からのアプローチによるTVT手術(abdTVT手術)を205例行いました(2003年8月−2006年8月)。この手術は非常に安全な方法でありましたが、器材を輸入することが困難であるという難点があったためTOT手術に取って代わられました。2005年8月からTVTと同様のメッシュテープを閉鎖孔というところを通して固定するTOT手術(TVT−OT手術)は非常に安全な術式で欧米では腹圧性尿失禁手術の主流となっている方法です。既に720例にこの方法を用いて治療しTVTと同様の優れた治療成績と安全性を証明しています。これらの中部尿道スリング手術の経験数1040例は我が国では最多です。
女性特有の泌尿器科の疾患については「女性泌尿器科外来」のページをご覧ください。
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