泌尿器科
特色
大阪中央病院泌尿器科では、部長を含め常勤医3名と非常勤1名で診察を行っています。
従来の女性泌尿器科や性機能障害の専門治療に加えて、手術支援ロボット”ダヴィンチ”の導入やホルミウムレーザー装置の導入で前立腺や結石でも最先端の治療を行っています。
また、都市型病院として短期入院と外来治療を充実させており、前立腺癌のロボット手術は術後1週間での退院パスを作成しており、外来での結石に対する体外衝撃波砕石治療や膀胱腫瘍再発に対する焼却術を行っています。
主な診療疾患
- ○前立腺疾患(前立腺癌・前立腺肥大症)(詳しくはこちら)
- ○癌(腎・副腎・尿管・膀胱)(詳しくはこちら)
- ○尿路結石(腎・尿管・膀胱結石)(詳しくはこちら)
- ○性器疾患(陰茎・陰嚢・精巣)
- ○女性性器脱・尿失禁(詳しくはこちら尿失禁 性器脱)
- ○間質性膀胱炎(詳しくはこちら)
- ●前立腺専門外来について
- 前立腺は男性だけの臓器で、膀胱と尿道の間にあり、精液を作る事に関与しています。若い時には前立腺炎での会陰部違和感や排尿不快感を起こす事があります。50歳を超えると前立腺肥大症が起こってきて排尿困難や夜間頻尿などの症状を引き起こします。
またこの頃より前立腺癌の発生することがあり、欧米では男性に発症する癌の1位で、日本でも2025年には1位になると推定されています。前立腺癌のスクリーニング検査では採血で前立腺癌のマーカーであるPSA検査が行われますが、マーカー7および前立腺癌には特殊な要素(詳しくはこちら)があり、診断・治療には注意が必要です。前立腺癌治療は、手術治療・放射線治療・ホルモン治療が3本柱で、病状の進行具合・年齢・日常生活の状況で的確に選択される必要があります。手術治療は根治治療として放射線治療よりも優れているとの報告もあり、当院では平成25年から手術支援ロボット”ダヴィンチ”を導入して前立腺全摘術 (詳しくはこちら)を行っています。ダヴィンチの使用により、手術後2〜3日での尿道カテーテル抜去と1週間での退院が可能になり、現在までで輸血を必要とした症例はありませんでした。
”おしっこがちかくなった” ”夜何度もおしっこに起きるようになった” などは前立腺肥大症の症状として50歳頃から起こってきます。前立腺はほとんどの方で肥大はしてきますが、上記のような症状が強ければ治療の必要があります。
まずは服薬治療から始まりますが、改善しなければ手術治療となります。当院ではレーザーを使用した最先端のHoLEP手術(詳しくはこちら)を行っています。
月曜日の午後に前立腺専門外来を予約制で開設しています。受診された日に採血・超音波検査・MRI検査まで行って状態が精査ができるようにしています。
前立腺癌のロボット手術希望や肥大症に治療について地域医療連絡室(06-4795-5533)でご予約いただけます。 - ●女性泌尿器科ウロギネセンターについて
- 大阪中央病院泌尿器科では2002年から「女性のために泌尿器科外来」を開設し、現在「女性泌尿器科ウロギネセンター」として女性の骨盤底疾患を扱う専門外来を週3回開設しています。扱う疾患は骨盤底の緩みに起因する各種の「尿失禁」や子宮脱・膀胱瘤・直腸脱などの「性器脱」で、それに対するメッシュを使用したTVM・TVT手術や婦人科と協力して腹腔鏡を利用した手術を行っています。
完全予約制ですので必ず予約を取ってから受診してください。(詳しくはこちら) - ●骨盤臓器脱手術(TVM手術)・尿失禁手術(TVT手術)・間質性膀胱炎手術(水圧拡張術)件数
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2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 骨盤臓器脱 50 63 64 63 77 尿失禁 14 16 26 16 27 間質性膀胱炎 10 9 9 13 10 - ●男性機能(アンドロロジー)専門外来について
- 大阪中央病院泌尿器科では男性特有の機能疾患(男性性機能障害)について金曜日の午後に専門外来を開設しています。専門医が対応しますが完全予約制ですので必ず予約を取ってから受診してください。(詳しくはこちら 男性性機能障害)
- ●結石外来について
- 腎結石・尿管結石はメタボリックシンドロームの1症状であり、増加の傾向にあります。
好発年齢は20-40歳で、多くの方が再発します。再発予防と早期診断には定期的な診察が大切です。
また、疼痛発作時や結石が大きくなったときには外科的治療が必要になります。ほとんどの結石治療は、体外衝撃波砕石術かレーザーを使用した経尿道的腎・尿管結石砕石術(TUL)で対応できます。
複雑な結石の場合は無理ですが、出来るだけ体外衝撃波砕石術は外来で施行し、TULは麻酔が必要ですので入院治療ですが、3-5日の短期入院で対応しています。
結石治療に関しては受診のしやすさと言う都市型病院としての利点を発揮しています。 - ●泌尿器腹腔鏡手術認定施設として(高血圧の原因となる副腎疾患について)
- 手術治療の分野で近年はより低侵襲が追及されており、当院でも大橋前院長のもと”低侵襲な内視鏡手術の促進”が行われています。ダヴィンチの保険請求可能認定施設を2013年取得しており、前立腺・膀胱の腹腔鏡手術の施設認定も2010年取得しています。施設認定を必要としない腎・副腎手術も9割以上は腹腔鏡での手術を行っています。開腹せず4-5か所の小さい穴から手術をする腹腔鏡手術は、副腎摘除術・腎部分切除術・腎盂形成術で強みを発揮します。
近年では高血圧の原因として副腎が原因の原発性アルドステロン症が注目され、外科的治療で生涯飲み続けないといけない降圧剤の服用から解放される可能性があります。
ただ、診断には注意を必要としますので、現在かかられている先生とご相談いただければと考えます。(詳しくはこちら)
スタッフ紹介
- 関井 謙一郎
(せきい けんいちろう)
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所属診療科 泌尿器科 役職 副院長 資格 日本泌尿器科学会 専門医・指導医
日本泌尿器内視鏡・ロボティックス学会 腹腔鏡認定医
ロボット手術認定医(ダ・ヴィンチ)
日本臨床腎移植学会 認定医専門分野 内視鏡手術・結石治療
尿路変更術・移植治療に対するモットー 治療内容に納得していただけるように頑張っています。
- 木内 寛
(きうち ひろし) -
所属診療科 泌尿器科 役職 泌尿器科部長 資格 医学博士(大阪大学)
日本泌尿器科学会 専門医・指導医
日本泌尿器内視鏡・ロボティックス学会 腹腔鏡認定医
ロボット手術認定医(ダ・ヴィンチ)
日本排尿機能学会 専門医
日本生殖医学会 専門医
日本がん治療認定医機構 認定医
日本泌尿器学会 代議員
日本泌尿器内視鏡・ロボティックス学会 代議員
日本アンドロロジー学会 評議員
大阪泌尿器臨床医会 学術委員長専門分野 癌・腹腔鏡・前立腺肥大 治療に対するモットー 最新の医療を提供します。
- 惣田 哲次
(そうだ てつじ) -
所属診療科 泌尿器科 役職 医長 資格 医学博士(大阪大学)
日本泌尿器科学会 専門医・指導医
日本泌尿器内視鏡・ロボティックス学会 腹腔鏡認定医
ロボット手術認定医(ダ・ヴィンチ)
日本移植学会移植 認定医専門分野 泌尿器科全般・男性特異的疾患(男性不妊症、性機能障害、男性更年期障害) 治療に対するモットー 丁寧で分かりやすい説明を行い、希望にそった最善の治療を提供出来るよう心がけています。
- 吉岡 史江
(よしおか ふみえ) -
所属診療科 泌尿器科 役職 医員