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診療科のご紹介

外科

特色

 大阪中央病院の外科は消化器・一般外科分野の各種疾患(消化器領域、肛門領域、乳腺・甲状腺領域)に対してそれぞれ専門的なトレーニングを積んだスタッフが、時代の最先端といえる治療を実践しております。中でも消化器外科における腹腔鏡下手術手技を用いた低侵襲性治療(身体にやさしい、キズの小さな治療)には最も力を入れております。さらに肛門外科においては専門医4名による日本トップクラスのレベル・手術数を誇っています。乳癌、消化器癌等に対する化学療法(抗癌剤治療)に関しても、ガイドラインに準じて施行しております。
 また、当科は大阪大学外科の関連病院として連携しています。

主な診療疾患

消化器領域(消化器外科)
 大阪中央病院外科は食道、胃、小腸・大腸、肝臓、胆嚢・胆管、膵臓等の疾患に対する外科治療を行っております。従来の開腹手術による治療はもちろんのこと、当院の特徴として、腹腔鏡(内視鏡)を用いた手術を各種疾患に積極的に導入して(90%以上)、患者様にやさしい治療(低侵襲性治療)を目指しています。
 加えて、内視鏡外科学会技術認定取得者(合格率30%前後)が2名(胃1名、胆道1名)在籍しており、安心・安全に内視鏡外科手術を受けて頂けます。
 さらには、消化器内科、放射線科、病理部との合同カンファレンスを毎月定期的に開いて、一人一人の患者様に最適な治療法を外科的・内科的両面から総合的に検討しています。
手術光景
以下に当院で行っている主な治療内容を簡単に述べます。
【1】胆嚢疾患 :
胆石症良性胆嚢ポリープ胆嚢腺筋症などに対する腹腔鏡下胆嚢摘出術は、当科でも最も施行症例の多い手術で概ね例年50〜70人程度の患者様に施行しております。この手術は今や標準的治療として全国の病院で行われておりますが、当院では過去に上腹部の手術を受けた既往のある患者様や急性胆嚢炎で他院では開腹手術を勧められた患者様に対しても積極的に内視鏡下手術の恩恵を享受していただけるよう努力しており、原則として全例(99.5%)に腹腔鏡下手術を施行しております。手術中に開腹手術に変更する開腹移行率は約0.4%極めて少なく、ほとんどの患者さんは腹腔鏡下に手術が完了しております。
 さらには、胆石症の10%程度に存在するといわれる総胆管結石症の患者様に対しても、一部の例外を除いてほぼ全例に胆嚢摘出と同時に腹腔鏡下に結石除去をさせていただいております。総胆管結石は、手術前にその存在が分かっている場合はもちろん、手術中の胆管造影検査で判明した患者様の場合も一期的に腹腔鏡下手術で摘出することを原則としております。
 我々は従来より、少しでも身体に優しい手術を目指して、同じ腹腔鏡下手術でもできるだけ細径の道具を用いた手術を心がけてきました。近年、さらに美容に考慮した手術法として単孔式腹腔鏡下手術(Single-Incisional Laparoscopic Surgery; SILS)という技術も開発されてきており、当院でも症例に応じてこれを導入しています。
【2】食道疾患 :
 腹部食道の良性疾患に力を入れております。腹部食道というのは通常の開腹手術では相当大きく切らないと手術できない部位ですが、腹腔鏡を用いれば比較的簡単に術野が展開できるため、腹腔鏡下手術の良い適応と考えています。
 当院で手術させていただいた36人を加えてこれまで(大阪大学時代も含めた通算で)60人超の食道アカラシア患者様に腹腔鏡下手術を行い満足頂いております。
 また、逆流性食道炎食道裂孔ヘルニアに対する腹腔鏡下手術を積極的に行っており、腹腔鏡下噴門形成術を38人の患者様に行わせて頂いております。
【3】 胃疾患 :
胃癌に対する腹腔鏡下手術を従来より積極的に行ってきました。患者様の病状に応じて、通常の開腹手術から各種腹腔鏡下手術(胃部分切除、幽門側胃切除、噴門側胃切除、胃全摘など)まで幅広く対応しています(腹腔鏡下手術90%以上)。
 さらには早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)も導入しており、消化器内科において実施しています。内視鏡的切除(ESD)から腹腔鏡下手術、開腹手術と、患者様個々の病状に応じて最適な治療を選択して実施するように心がけています。
【4】大腸疾患 :
大腸癌に対しても積極的に腹腔鏡下手術を導入しています。一部の例外(腸閉塞を併発した患者様やまわりの臓器に浸潤した腫瘍の患者様など)を除いて、殆どの大腸癌患者様に腹腔鏡下手術を施行しています。年間20〜30人程度の大腸癌の患者様を手術させていただいておりますが、腹腔鏡下手術の割合は80%を越えております。
難治性の直腸脱(完全直腸脱)の患者様に対して、より再発が少ないとされる腹腔鏡下直腸固定術を積極的に行っています。2015年末までに腹腔鏡下直腸後方固定術(Wells変法)を47例に行い、良好な成績でした。さらに2016年初めより、より良い成績と低侵襲を目指して、欧米で標準術式とされる腹腔鏡下直腸腹側固定術を導入しました。現在は腹腔鏡下直腸腹側固定術と腹腔鏡下直腸後方固定術を併用し、2022年3月までに合計317例に施行させていただき良好な成績を上げています。
 これまでの難治性完全直腸脱に対する腹腔鏡下直腸固定術における実績が皆様に認知され、多くの患者様を御紹介いただき、御来院いただいております。
炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)に対しても積極的に腹腔鏡下手術を導入しています。また潰瘍性大腸炎根治手術後の合併症併発例に対するサルベージ手術、クローン病複雑再発例、肛門病変合併例に対する外科治療も多数例経験しており、良好な成績を収めています。
【5】ヘルニア :
ソケイヘルニア腹壁ヘルニアに対しても傷が小さく美容的に優れ、また再発率が低い腹腔鏡下手術を積極的に行っています(最近はほぼ全例)。
【6】 その他 :
 急性虫垂炎に対しても、ほぼ全例に腹腔鏡下手術を行っています。

スタッフ紹介

根津 理一郎
(ねづ りいちろう)
弓場 健義
所属診療科 外科
役職 名誉院長
資格 医学博士(大阪大学)
日本外科学会専門医・指導医
日本消化器外科学会認定登録医・指導医
日本大腸肛門病学会専門医・指導医・特別会員
日本静脈経腸栄養学会認定医
日本小児IBD研究会名誉会員
CCFJ(日本炎症性腸疾患協会)監事
専門分野 消化器外科(大腸肛門)
治療に対するモットー
患者さんにとって最適な治療を安全に提供できるように努めます。
弓場 健義
(ゆみば たけよし)
弓場 健義
所属診療科 外科
役職 院長
資格 医学博士(大阪大学)
日本外科学会専門医・指導医
日本消化器外科学会専門医・指導医
日本消化器病学会専門医・指導医
日本内視鏡外科学会技術認定取得(胃)
日本がん治療認定医機構・がん治療認定医
消化器がん外科治療認定医
大阪臨床外科医会会長
日本臨床外科学会大阪支部長
外保連委員
臨床外科学会評議員
内視鏡外科学会評議員
食道学会特別委員
胃癌学会特別会員
近畿外科学会評議員
近畿内視鏡外科研究会世話人
専門分野 消化器外科、内視鏡外科
治療に対するモットー
患者さんの目線に立ち、患者さんに寄り添った診療を行う。
小林 哲郎
(こばやし てつろう)
小林 哲郎
所属診療科 外科
役職 特別顧問
資格 大阪大学医学博士
日本外科学会専門医
日本乳癌学会専門医・指導医
NPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構A認定読影医
日本内分泌外科学会名誉専門医
日本癌治療学会認定医
日本医師会認定産業医
専門分野 乳腺・甲状腺
治療に対するモットー
病気とともに、患者さんとともに。
齋藤 徹
(さいとう とおる)
齋藤 徹
所属診療科 外科
役職 特別顧問
資格 日本外科学会認定医・専門医・指導医
日本消化器外科学会指導医
消化器がん外科治療認定医
日本大腸肛門病学会肛門領域専門医・指導医
日本臨床肛門病学会理事・技能認定医・指導医
近畿肛門疾患懇談会代表世話人
内痔核治療法研究会代表世話人
第3回日本臨床肛門病学会会長
近畿外科学会特別会員
京都大学医学博士
専門分野 肛門外科(大腸肛門)
治療に対するモットー
基本に忠実に適応症を厳選してガイドラインを参照して正しい手順を遵守する。
国内でトップレベルの治療を施行してトップレベルの成績を残す。
相馬 大人
(そうま よしひと)
相馬 大人
所属診療科 外科
役職 外科部長
資格 医学博士(大阪大学)
日本外科学会専門医・指導医
日本消化器外科学会専門医・指導医
日本内視鏡外科学会技術認定取得(胆道)
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本外科学会消化器がん外科治療認定医
近畿外科学会評議員
近畿内視鏡外科研究会世話人
専門分野 上部消化管、一般外科、内視鏡外科
治療に対するモットー
患者さんにとって何が最良かを常に念頭に置きながら、日々の診療に従事します。
安田 潤
(やすだ じゅん)
安田 潤
所属診療科 外科
役職 消化器外科部長
資格 医学博士
日本外科学会専門医・指導医
日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本消化器外科学会専門医
日本大腸肛門病学会大腸領域専門医
日本肝臓学会専門医
日本乳癌学会認定医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
消化器がん外科治療認定医
精中委検診マンモグラフィー読影認定医A
近畿外科学会評議員
専門分野 消化器外科、乳腺外科、内視鏡外科
治療に対するモットー
患者さん一人ひとりにとって最適な治療を安全に提供できるよう、診療にあたります。
小野 朋二郎
(おの ともじろう)
小野 朋二郎
所属診療科 外科
役職 肛門外科部長
資格 日本外科学会専門医・指導医
日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医・指導医・評議員
日本臨床肛門病学会技能認定医・指導医
日本消化器外科学会専門医・消化器がん外科治療認定医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
専門分野 肛門外科、消化器外科
治療に対するモットー
一人でも多くの患者さんが、良い肛門で良い排便習慣を維持できるようにがんばります。
久能 英法
(くのう ひでのり)
所属診療科 外科
役職 肛門外科医長
資格 日本外科学会専門医
日本呼吸外科学会専門医
専門分野 肛門外科、消化器外科
治療に対するモットー
患者さんにとって最良の医療を提供出来る様診療に携わりたいと思います。
内海 昌子
(うつみ まさこ)
所属診療科 外科
役職 肛門外科医員
資格 日本外科学会専門医
日本消化器学会専門医
日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医
精中機構検診マンモグラフィー読影認定医(AS評価)
専門分野 肛門外科、消化器外科
治療に対するモットー
患者さんの気持ちに寄り添い、適切な医療を提供すべく診療に取り組みます。
三宅 祐一朗
(みやけ ゆういちろう)
所属診療科 外科
役職 医長

診療実績

2017年〜2021年 主な手術実績
内訳
  2017年 2018年 2019年 2020年 2021年
食道裂孔ヘルニア 1 0 1 0 0
胃癌 10 12 10 7 7
結腸・直腸癌 22 27 14 17 16
胆石・胆嚢ポリープ 78 60 51 48 42
総胆管結石症 2 3 3 1 2
ヘルニア 33 31 41 18 26
虫垂炎 3 4 6 3 2
肛門疾患 1,068 1,302 1,535 1,356 1,320
直腸脱
[うち腹腔鏡下直腸固定術]
177
[41]
180
[37]
124
[46]
143
[60]
133
[52]
炎症性腸疾患       1 2
NCD登録数 1,318 1,517 1,798 1,565 1,594

症例登録

当院外科では、手術を施行する患者さまの様々な臨床データを前向きに集積し、解析・評価をすることで、様々な臨床研究を行っております。
集積した臨床データや解析結果は、様々な国内外の学会や研究会での研究報告や論文報告に用い、我々が行っている手術術式を公の場で発表したり、議論したりして、新たな手技の開発、習得や、既存の手技の改善などに役立てます。
また、一般社団法人National Clinical Database(NCD)の外科手術・治療情報データベース事業にも協力しています。
一般社団法人National Clinical Database(NCD)の外科手術・治療情報データベース事業とは日本全国の外科手術・治療情報を登録し集計・分析することで医療の質の向上に役立て患者さんに最善の医療を提供することを目指すプロジェクトです。
臨床データの集積や、その解析のために、患者さまへ新たな侵襲を伴う行為を行うことや、患者さまへの治療内容が故意に変更されることは一切ありません。
臨床データの集積・登録に関する説明はこちらをご参照ください。

『臨床データ集積・登録についての説明』へ>

詳しくはこちらをご覧ください>

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